ひどい状態で返ってきた男の子…
返金すると伝えるとあっさりと
返していただきました。
【返してくれただけ良かった】と
言ってくださる方や、
【無責任な飼い主に憤りを感じる】と
お言葉いただいた方もいました。
わたし自身ももっと慎重に、
飼い主を選ばなければ…!と再認識しました。
返って来た子は、
うちでケアし、早期去勢もして、
新しい飼い主さまを募集したところ、
事情も理解したうえで、熱望してくださり、
【これ以上ない!】っていうくらいの
素敵なおうちが決まり、あとは
お引渡しを待つばかりでしたが…
過去に罹患した猫風邪がぶり返したのか?
去勢後から徐々に鼻水の出ることや
鼻詰まりが多くなっている気がしてはいた
のですが、元気はあり食欲も旺盛で。
この鼻水や鼻詰まりの症状は
後遺症として残ってしまったか、
はたまたぶり返したのか?
…なんにしても一度病院に、
と思っていた矢先、
大好きでガツガツ食べていた、
ササミやウェットをまったく食べなくなり、
体温も高い。
じーっと観察してるとわかる程度ですが、
興奮しているような、
武者震いのような振戦もすこしあり、
翌日受診したところ、
【猫風邪の再発でしょう】‥と、
抗ヘルペスウイルス薬と、
ヘルペスに効果のある点眼液
イドクスウリジン(IDU)をいただき帰宅。
帰宅後も、
相変わらず自力では食べず、
シリンジで強制給餌、
トイレまで行けずに粗相してしまい、
うずくまる、横たわるで危険なので
折りたたみの小さなケージに移し替えて
隔離して様子を見ていたのですが、
受診翌日の昼ごろから異変が…。
頭の小刻みな震えにはじまり、
踏ん張りがきかないような感じの四肢脱力…
その数時間後には瞳孔が開いて
お目目が真っ黒…
なぜもっと早く気がつかなかったのかと。
景虎のブログを見てくださっていた
オーナーさまならすぐにお気付きでしょう。
そうなのです。
猫風邪再発ではなく、
FIPを発症してしまっていたのです。
猫コロナウイルスがなぜ変異して
FIPを発症するかは分かっていないのですが、
いろんなファクターが重なり発症すると
考えられています。
※いろんなファクターとは、
免疫が低下する
ワクチン接種や不妊手術だったり、
猫風邪や、怪我、
抗生剤を長期的に使用していたり、
移動、多頭飼い、
猫が落ち着ける環境にない等、
いろんなストレスがかかる状況のこと。
なにも当てはまらなくても
子猫やシニアは発症することもあります。
出戻りくんは、猫風邪に移動、その後の
早期去勢が引き金になってしまったのだと
わたしの中では思っています。
やはり早すぎる去勢(避妊も)はダメだと
つくづく反省しました。
今はこの子の症状が悪化せずに、
薬の効果が出ることを切に願います。
4件の病院をはしごし瀕死の状態になり
下半身不随にまでなった
景虎オーナーさまからも、
当時の状況、状態の詳細をお聞きし、
先ほどお知らせくださいましたが、
まさに、そっくり…
景虎は、こちらに、
初めて【3日ほどごはん食べない】、と
ご連絡いただいた日より前から
軽微な頭の震えがあったとのこと。
(そのときは気付いていなかった)
武者震いみたいな軽微な振戦は、
うれしいときでも個体により興奮して
わずかに震えてるように感じる子もいますから、
猫初めてさんや、あまり気にしていない場合は、
本当に、分からないことも多々あります。
景虎も、ですが、出戻りくんも、
実はこれが、【痙攣】…だったわけです。
昨年ブログでご紹介した子では、
蘭丸くん(モルヌピラビル)や、
ベルちゃん(GS-441524)で治療した
【ウェットタイプ】では、
お腹に水がたまり、素人さんでも
異変に気付ける可能性は高いですが、
ドライタイプからの発症は、
本当に分かりにくいですので。
病院で検査しても、かなり進行しないと
レントゲンやエコー等しても
分からないことがあります。
確定診断まで時間を要して
気がつけば神経症状を発症した…
なのです。
ですから、どうか猫ちゃん自身の
異変を見落とさないで…!!と
オーナーさまには切に願います。
異変を見抜けても、
治療できる獣医を事前に調べておかないと
助かる命も助けることができないです。
近くの獣医より、
【治せる獣医】
【治療経験のある病院】に行かないと、
景虎みたいに、
【時間と、お金】と、
【命まで無駄に】なります。
景虎は、オーナーさまのあきらめない
強い気持ちで2日で4件も病院を回り、
心臓専門で命がけで心嚢水を抜いて
デタラメな用量ながら
一時的にモルヌピラビルの効果も出て
ギリギリ命は助かりましたが、
普通なら時間、お金、命、すべて無駄になって
悲しい結末になっていました。
景虎の記事は他にもあるので
気になる方はご自身で検索してください🙏
https://www.koneko-breeder.com/blogArticle-40621.html
https://www.koneko-breeder.com/blogArticle-41183.html
https://www.koneko-breeder.com/blogArticle-41001.html
神経症状が出ている子が
一番お薬代がかかるのですが、
体重5kgで
(正規のGS製剤)GS-441524で治療し、
薬代だけで100万円近く使った方もいます。
輸入薬のモルヌピラビルでも、
一番、容量が少なく済むウェットタイプで、
体重5kgのシニアさん、
2週間分で45,000円!!だったかな。
驚きの料金取る獣医さんもあります。
ビックリしました。
こないだお借りさせていただいた、
8ヶ月間にも渡る治療を終えた
メインクーンのルイさんです。
このルイさんも、当初の獣医さんが出された
ウェットタイプの用量ではなく、
神経症状が出ている倍量で治療をし直しました。
蘭丸くんや、大福もですが、
用量多すぎて治療中や治療後も
悪くなることもなく、寛解、
現在に至りますので
ユーミーの先生いわく、多めが吉だと思います。
https://www.koneko-breeder.com/blogArticle-46608.html
https://www.koneko-breeder.com/blogArticle-46818.html
容量が足りていないと
治療中でも再発しますし、
治療期間が足りていないと、
投薬終了後、すぐにでも再発します。
投薬終了から、
2〜3ヶ月間くらい(治療期間や症状による)
再発ないと寛解となります。
高額なGS製剤しか扱っていない病院も
いまだにたくさんあります。
アニコムペット保険に関しては、
ラゲブリオ(モルヌピラビルの国内承認薬)
以外は、保険適用外です。
というか、
どこの保険も、国内承認薬ラゲブリオ以外
ペット保険は使えないと思います。
(詳細は各保険会社へお願いします)
薬以外の検査費用は別途かかりますが、
レントゲンや、血液検査、
確定診断の外注検査含むすべての費用等、
アニコムに関しては、 保険が使えますので、
負担は少なくてすみます👌
GS製剤しか扱っていない病院しかなかったら
誰もが簡単に治療できないと思います。
よく見かけるクラウドファンディングは、
頼らないでください。
クラウドファンディングは、
FIPを知らなかったと言う方々で、
経済理由によるものですから…。
知っていたのに、
クラウドファンディングを頼るなんて、
責任感あるオーナーさまならできないことだと
思っていますので…。
安価なモルヌピラビルを扱っている
【治療経験ある熟知した病院】に行けば、
大丈夫です。
不安なことがありましたら、
なんでもかまいませんのでご連絡ください。
うちからお譲りした子は、もう、今後は
一匹たりともFIPで亡くしたくないですので。
メインクーンは 肥大型心筋症(HCM)の
キャリアやアフェクテッドで、
若くして突然死や闘病の末に命を落とす子が
多いと思われていますが、
それだけではなく、
FIP (猫伝染性腹膜炎)も 子猫に於いては、
実はHCMと同じくらい、
心配しないといけない病気なのです。
2歳くらいまでは(と、シニアも)
いつ、誰がなってもおかしくないと、
明日は我が身…くらいに用心してください。
※
猫コロナウイルス陽性=FIPではありませんし、
FIPの猫ちゃんから同居猫に感染して発症することもありませんので、隔離する必要もありません。
いただいた1年前くらいの景虎

こんな感じで毎日マッサージしたり
歩く練習してましたね💦
景虎の後ろ足はほぼ日常生活を送る上では
完治に近いそうで、あれほどの麻痺から
すごいですよね。
出戻りくんも景虎みたいに良くなると信じて
これから3ヶ月間頑張ります。