冨岡利枝ブリーダーのブログ｜不妊去勢について(23.7.9)

お問合せいただいたお客様、その他各所で不妊去勢の是非について質問がありました。
メリット、デメリットは色々ありますが、当舎ではまず「自己の責任」の一点においてを理由として、不妊去勢手術することをおすすめします。

まず、一般的に猫は一度の出産で4〜8匹産む多産と言われています。多くの生き物は、多産である理由に、多死であることのリスクが高いがためと言うことも避けようがない自然の摂理と言えます。特に一般家庭においての自家繁殖の場合、里親に出さず産まれた子猫を全て無事に育て上げる責任を果たせることは現実的ではなく、もし育て上げられたとしても終生飼養できなければ、その責任を果たしたとは言い難いのです。

産まれた子猫の飼い主を募集する事による解決方法もありますが、他力本願であってはなりません。飼い主が見つからない事も考えておかなければならないのです。ご家族、他人様問わず迷惑をかけず、全てにおいて責任を全うすることが、動物の飼い主には必要と言えます。

『動物の愛護及び管理に関する法律』では、みだりな繁殖を防止する責任が第7条第5項、第37条第1項に明記されています。当舎の解釈は、飼い主が責任を全うできる計画的な意思による繁殖は、「みだりな繁殖」ではないものの、責任を全うできない繁殖、偶発的な繁殖は「みだりな繁殖」にあたると思います。様々な私情もおありでしょうけれど、責任を全う出来るか否かでご判断されることをお勧めします。ご参考になれば幸いです。