少し前までは生後初年のワクチンは、2回接種と、一年毎の追加接種が主流でした。
近年では、生後初年のワクチンは 3回の接種が推奨されるようになっています。
(※考え方はまだ諸説あるようです)
そもそもワクチン予防接種は、母猫からの移行抗体が切れて来るであろう日齢頃から始め、抗体が切れてしまわないよう抗体をつくっておくという考えの予防医療です。
近年のワクチン予防接種の一般的な進め方は、
1回目を生後60日頃、
2回目を生後90日頃、
3回目を生後120日頃、
追加接種は3年毎となり、その間は毎年血液検査による抗体価(数値)を調べ、抗体が減っていればその時点で、或いは、抗体価がまだまだ大丈夫な数値なら三年毎に追加接種するといった進め方です。
ショップ販売の子猫の場合ほか、オーナー様が譲り受けされる前には、子猫が元いた環境の移り変わりの中の様々な事情で、この接種時期が多少前後したり、ワクチン接種が2回で終わっていることや、日齢に対して回数を重ねて接種されている場合などがあります。
新しく子猫を迎えようとお考えのオーナー様は、どんな入手方法による譲り受けであっても、子猫を譲り受ける際には、必ず譲り受け元に、充分な説明を求めておいた方が良いでしょう。
当舎では、親猫にも勿論、追加接種は実施しておりますが、ここでは子猫に限ったお話をすると、販売解禁(生後満56日)直後のお引き渡しを想定して、生後53日頃に1回目の接種を行うことが多いです。
一方で2回目以降の接種は、後ろ倒しの日程に調整することが少なくありません。理由は、以下の通りです。
1回目は、販売解禁と同時の早期お迎えご希望のお客様のため。
2回目以降は、より有効なワクチン効果を目指すためです。
幼年期に、いわゆる「猫風邪」と呼ばれる症状が顕れている場合は、特に注意が必要です。
ヒトの風邪症状に似たクシャミ、鼻水、涙が溢れるなどが顕著なため、そう呼ばれることが多いようですが、ヒトの風邪とは全く異なるものです。
コアワクチンの三種混合ワクチンで予防をしたい猫ウイルス性鼻気管炎や猫カリシウイルス感染症にこれらの症状が顕れますので、風邪と言っても安易に考えず、しっかりと予防医療の有用性を理解して、愛猫をこれらの病気で亡くすリスクを減らしてあげたいものですね♪♪✨🐾
